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2013年07月07日

放射線モニタリング取材(インターネットtV)に出させていただきました

4月に「ganbatte365」さんの取材で放射線モニタリングに恥ずかしながら出させていただきました。

SAFECAST.jpg

http://www.ganbatte365.jp/ja/stories/detail_047.html の中の動画 ↓
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=T8U3Q53FM4w
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2013年07月04日

『「甲状腺がん大量罹病が始まるのは今から2年後」ヤブロコフ博士』

http://takumiuna.makusta.jp/e222627.html
『子ども達を放射能から守るネットワーク@ちば』
『「甲状腺がん大量罹病が始まるのは今から2年後」ヤブロコフ博士』

「甲状腺の癌についてですが、大量の罹病が始まるのは
今から2年後と予想されます。

では予防に相当するものですが、これはエコーによる診断を頻繁に行う必要があります。つまり小さな結節が大きくなって、ガンに転化していないかを早く知るために絶えず観察してゆく必要があります」

「現時点で福島周辺地域では約40%の人々の甲状腺に結節や嚢胞があるといいます。同様な状況がチェルノブイリ事故の後もベラルーシやウクライナ、ポーランド、チェコスロバキアなどにありました。つまり癌ではないけれども癌の前の状態の小さな傷が40%の人に見られていたのです。この40%の人たちがその後癌に発展しうるのは1〜2%の人ということになります。そして先程言いましたように定期的にエコーによる診断を受けていますと、癌に転化した場合でもごく早期の段階で癌になったということがわかるのです。そうしますとその早期の甲状腺癌は、初期の場合は手術をする必要が無く、例えばホルモンによる治療が可能ということもあります」

「甲状腺癌は実は、こういったチェルノブイリの、そして福島の場合の恐ろしい影響、後遺症の10%から15%に過ぎません。つまり90〜85%は何かというと、他の病気ということになります。その中でも特に心臓系統、血管系統の病気とか、神経系統の病気がより多く深刻になると思います・・・・」


『チェルノブイリ被害の全貌』を出版されたアレクセイ・V・ヤブロコフ博士はこう講演で語ってます。
講演内容での質疑、非常に重要な内容になってますのでシェアさせていただきます。


チェルノブイリからフクシマへ
-- 原発事故の実情と教訓--
講師アレクセイ・V・ヤブロコフ博士
(ロシア科学アカデミー評議員)
通訳吉岡ゆきさん
2013.5.19(日)
岩手大学工学部テクノホール


三陸の海を放射能から守る岩手の会 さんブログより以下転載
http://homepage3.nifty.com/gatayann/130519YAbUlec.pdf

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質問と意見交換


◆盛岡の市民

チェルノブイリの事故が大きな事故であったことが良く理解できました。今回の日本の事故は人災ですが、地震による原子炉の被災は一切ありませんでした。たった一つ津波という現象によって原子炉が機能しなくなりました。チェルノブイリと同じことが起こるだろうという報告でしたが、もう少し、いかなる理由でチェルノブイリのような癌とか、乳児死亡とか、先天異常とかの被害が出るのか、よく理解出来ませんでした。チェルノブイリのような高度な放射線汚染と福島のようなごくごく軽量な放射線汚染と残留物についての比較を、もう少し明確にしてほしい。


《日本人自身の緊急調査が待たれる》
◇ヤブロコフ博士

チェルノブイリと福島の比較というのは皆様日本で行うべきということです。そもそも福島以降の幼児の死亡率について、日本全体と福島県、その周辺での数字を発表したのはドイツの疫学者であります。それは日本の人々、日本の専門家にとっては恥ずべき事態であると私は思います。つまり福島の事故以降でありますが、日本全体の幼児死亡率は若干上がりました。そして福島周辺に関しては3倍に幼児死亡率が上がったわけであります。これは単なる統計上の数字でありますから、日本に住んでいる日本の研究者の方がよりやりやすかったはずだと思います。けれども、日本人がこういった学術論文を書いたということを、少なくとも私は知りません。ですから、こういっ た数字が統計上出ているということを日本の政府につきつけて、「説明してください」、「より詳しく研究をするための政府の資金を供与するべきだ」と求めるべきなのは、日本のみなさんであると私は思います。ロシア人である私からではなく、研究者からの何かを待つのではなく、みなさん自らが究明して行くべきです。

チェルノブイリ事故からほぼ30年が経ったのですがチェルノブイリの事故の影響というものは大惨事であったと私は思います。福島の事故の影響というものが今後どうなるかということでありますが、チェルノブイリの事故の影響よりも少し小さいものになるかもしれないし、もしかするともっと大きいものになるかもしれません。
どういうことかというと、確 かに事故後の放射性物質による汚染というものはチェルノブイリ原発の事故の方が著しかったわけですが、しかしチェルノブイリに関してはその周辺に住んでいる人の数は福島周辺に住んでいる人の数より遥かに少なかったわけ
ですから。ということで、それぞれが共通する懸念があるのですから、なすべきことがらについて、力を合わせ結集し、きちんと起きた事実を把握して、予想というものを出して行くべきと思います。


◆中学校の理科の教員

内部被ばくを考える市民研究会をやっています。熊本の小野俊一先生の計算では福島第一原発から放出されたセシウム137とヨウ素131、ストロンチウム90は東京電力の発表よりももっとたくさん出ているのではないかという ことです。「アンフィア2011」だと、チェルノブイリの時のセシウム137が約85ペタベクレル、東京電力が2011年10月20日に発表した数字だと15ペタベクレル、小野さんが1号機、2号機、3号機、および、3号機の使用済み核燃料プールの中にあった死の灰は合計1000ペタベクレルあったのではないかと計算をしています。これは300万キロワットプラス78万`ワットの使用済み核燃料プール合計約400万`ワットの約2年間の死の灰です。東京電力は、1000ペタベクレルのうち、事故では15ペタベクレルのセシウム137が出たと言っています。

この計算が正しいとすると1%しか出ていないことになります。チェルノブイリの時は3分の1が放 出されたと計算されています。発表通り1%ではなく、これが10%であれば、現在の放出量の10倍、150ペタベクレルのセシウム137が出ていることになります。ストロンチウム90については東京電力はこのさらに100分の1の0.14ペタベクレルしかでていないと言っています。私は是非日本の皆さんに対して微量な放射性物質がどんな破壊的な影響を及ぼすのかをもう少し説明して頂きたいし、ストロンチウム90の健康被害についても教えて頂きたいと思います。


《「平均線量シーベルト」よりも、「直接実際に測ったベクレル」を》


◆ヤブロコフ博士

複数の質問を出して頂きましたが私の答えも複数になります。まず第1点目でありますが、機密性あるいは秘密というものはどこのケースでも存在しています。スリーマイル島の事件の後でも、セラフィールドのあとでも、チェルノブイリのあとでも、福島のあとでも、まず真実というものは述べられません。そして何年か経って突然明らかになるのは、実は遥かに汚染度が酷かった、放射線は多かったということであります。

チェルノブイリに関しては放出された量、度合いは、当初発表された数字よりもその後発表された数字では数倍になりました。日本に於いても同じようになると警告します。何年か後に「ごめんなさい。間違っていました。最初に言った数字よりももうちょっと多い放射性物質が放出されていたんです」と。

そして第2点目でありますが、原子力関係者たちが数字としてあげる放射性核種ですが、それはヨウ素とセシウムとストロンチウムのこの3つに限定されるといっても過言ではないと思います。しかし、放射性核種というのは、そもそも何十種類もあるのであり、それらの何がどれだけ出たということを、当局は計算して把握しているのでしょうか。といいますのは、 飛び出してしまった放射性核種の全てを迅速にそして確実にとらえるという方法論がそもそも現時点では確立されていないのです。だからこそ人々が被曝してしまった放射線量を正確に測るということが不可能であるという現状があります。
そして公に発表されている線量ですが、例えば5ミリシーベルト、20ミリシーベルトといった数字、これはあくまでも計算によって出された数字であります。実際のものを測ったというものでは決してないのです。

ではどうやって計算しているのかといいますと、平均的な人間はどれだけ水を飲むのか、平均的な人間はどれだけ葉物の野菜を食べるのか、平均的な人間はどれだけ牛乳を飲むのか、ということで、平均的な人間の線量というものが算出されるのです。これはいわば、この病院の平均気温が何度ですという数字を発表することに等しいのです。こういった平均的な線量は、私たちを守ってはくれません。平均的な線量が何を守るのかというと、これは原子力産業界を守るのです。世論から与論から原子力産業を守るのです。

そこで私が主張するのは直接実際に測るということであります。「体重1`グラムあたり20ベクレル」を越せば、これは子供の場合ですが、危ない。何かをしなければならないということです。成人に関しては「体重1`グラムあたり50ベクレル」を超えると何か処置をとらなければならない危険な数字ということになります。もちろんこれも完璧ではありません。しかし何らかの意味は持つわけです。


◇司会

では、なるべく質問はポイントを絞って短くお願いします


◇青森県から来た女性

再処理工場を有する青森県から来ました。内科医です。日本の御用学者達が「原子力災害専門家グループ」というものを作りまして、「20ミリシーベルト以下は 安全」というふうなことを言って歩いています。「20ミリシーベルト以下でも危ない」という研究者を全部排除して、今福島県内の汚染地で住民を避難させずに住民を置きっぱなしにし、あるいは避難していた人も汚染地にもう一度戻そうとしています。こういう御用学者たちとヤブロコフさんたちのような立場の方たちと話し合うことはあるのでしょうか? 「福島事故の放射能は安全」と言って回った山下俊一氏のような人たちをきちんと批判出来る場というのはあるのでしょうか。ヤブロコフさんは山下氏にお会いになったことがありますか? もしお会いになったとして、きちんと批判するには、どうしたらよいか教えて頂きたい。


◆ヤブロコフ博士

私たちはこれまでの10年間でありますが、原子力発電推進派の人たちと公開の場できちんと一対一で会って意見をたたかわせるという場を設けようと彼らに働きかけてきたんです。けれども原発推進派は、絶えず常にそういった場からは逃れようとし、そういった場を設けないようにしています。


◇岩手町の女性

私は岩手町というところから来まして、ここから北に約20`ですが、写真など持って来ればよかったのですが、昨日、タンポポの奇形をたくさん見まして、2〜3日前には、1本の茎に2本の花が出ているのを見ましたが、枯葉剤などの影響もあ りうるとは思っているのですが、昨日、見たタンポポは、6個か9個かもうわからないくらいでした。茎が弾けてグルグルになって、たくさん花がくっついているのをたくさん見たのです。
私には、放射線の影響でしかないと思えるのですが、奇形ですね。ものすごく恐ろしい感じがして、人もたくさん亡くなっているし、白血病という病名もつい最近耳にしました。私の身近な若いお母さんも亡くなったり、強く影響を感じています。マイコプラズマ肺炎であるとか、わからない病原体で子供が隔離入院したとか、そういう心配についてお聞きしたい。


《例えば学校の先生や生徒、大学の学生達がデータを集めるという作業》

◆ヤブロコフ博士

お気持ちについて私は同 意致します。日本においても福島の事故の影響でありますが、「チョウチョウに相当な奇形が発生していると日本の研究者が発表した」というニュースを聞きました。しかし、その後その研究は資金がなくて途絶えてしまいました。しかし、かなり最近でありますが、アメリカの南カロライナ大学のチムソーという先生が発表した内容がありまして、それはチェルノブイリと福島における鳥と昆虫の比較をしたというものです。その結果としていくつかの生き物に関しては福島の方がより恐ろしい結果が出てきているということであります。

広島と長崎に原子爆弾が落ちたあと、占領当局はそれから4年間「いかなる調査もしてはならない」という禁止を行いました。しかし自分の身の危険も顧みず白血病のケースが増えたという調査をした複数の医師がいました。その結果を見てアメリカ側も研究をするべきだと考えを変えざるを得なかったのです。
今の世の中ですが、もっと民主的であって、そういった研究活動をしたから投獄をされるということはないかと思います。そしてこういった異常現象ですが、これは例えば学校の先生や生徒、大学の学生達がデータを集めるという作業は決して難しい作業ではありません。ですからこういった異常というものが、県別あるいはどこかの市でどれだけの頻度で鑑別され るかということを、例えば虫などに関してもどういった突然変異が起きているのか、葉っぱなどにどういった突然変異が起きているのかのデータを集めることは決して難しいことではありません。日本の社会は教育水準がとても高いレベルです。チェルノブイリ事故の時のデータを集めるということよりも遥かにデータを集めやすい社会になっていると思います。力を結集してそういったデータ集めが出来たら良いと思いますがいかがでしょうか。


◇岩手大学学生

チェルノブイリではカエルに異常が見られたと言いますが、それは具体的にどんな異常だったのか? それから、セシウムとマウスを使って実験をやっているのですが、免疫系の異常、神経系の異常、循環器系の異常などいろいろな異常があると思うのですが、いちばん異常が出やすいだろう変動ポイントについて、どこに異常が起こりやすいのか、お考えがあったらお話ください。


◆ヤブロコフ博士

岩波から出された今回の日本語の本には、具体的なカエルの異常が説明されていますし、ロシアも含めて各国の研究者のモノグラフ(研究論文)が出版されています。チェルノブイリの種の異常ということですが、一番目についたのは、アシメトリー(不釣り合い)です。色に関しても構造に関しても非対称というものが著しいし、また染色体の異常というものもありました。こうい ったことに関するテーマはこの講演会としては専門的なので、講演後にでも喜んでお話したいと思いますので、この場ではこのくらいに致します。


◇盛岡市の男性

福島、チェルノブイリの教訓として「我々はどのように行動すべきか」という問題に
ついて、科学者の責任について考えさせられました。科学が人間を滅ぼすのか、科学が
人間に幸せを及ぼすのか。科学者や一般市民として今何を行うべきなのかお聞きしたい。


《必要な情報を確実に集めてゆくことが大切》

◆ヤブロコフ博士
まず、科学、サイエンスでありますが、それが可能とするものはとても大きなものがあると思います。そのサイエンスが何かを成し遂げるには相当のお金が必要です。必要なお金 はいつでも誰かが出してくれるわけではありません。ロシアのことわざですが「溺れる者を助けるのは溺れる者自らのみである」というのがあります。例えば、体内にどれだけ放射性核種が取り込まれているのかということですが、それを判定する方法がいくつかあります。例えば「歯のエナメル質」ですがそのサンプルを検査してもらうだけで、どれだけの放射性核種が体を通過したかがわかります。

また、染色体に関しましても安定した染色体というものをこれも検査することによって、その人がどれだけの放射線の影響を受けてきたのかがわかります。そしてまた「髪の毛、つめ」などを検査してもらうことによって、どれだけあなたに放射性核種が含まれているのかがわかります 。こうした検査によって自分の体内の放射性核種の状況を明らかにすることによって、ではそれを恐れる必要があるのか、恐れる必要がないのかということがわかります。

そして放射性核種の体内の含有量が憂慮すべきレベルにあることがわかった場合、では何に由来してこのような放射性核種が体内に蓄積されているのかを探る必要があります。例えばきのこです。きのこは種類によっては放射性物質を集約する力が他の種類よりも何十倍も高いという場合があります。そういった種類のきのこを食べるのをやめて、他の種類のきのこに切り替えると良いわけです。

また放射性核種が体内にあるということが、特に子供であればそれを体外に排出するという方法をとる必要がありま す。体から排出するということには、いろいろな手段がありまして、例えば一ヶ月そういった方法を取れば、30%排出出来るという技術もあるわけです。また放射線による汚染の地域においてもどうすればより安全な形での農業を営みうるのか、林業を続けることが出来るのか、また漁業を行うことが出来るのか、いわば手引書、教科書というようなものが数十、書かれ出版されています。そういったものを入手して勉強する必要があります。もちろんそういったことを行いますとそういったことをしない生活よりもより高く生活費がかかるわけです。そのためには政治家たちに国民がこういった安全な生活のために必要なお金を支給するべきだという要求をするべきです。また放射線によ る汚染がより弱い地域においてもより弱いという形で放射線が存在し続けているのですから、一度強い被曝を受けるよりもむしろ悪い影響がある場合も大いにあります。

我が国に関してはチェルノブイリという大変恐ろしい惨事があったわけですし、皆様には福島という大惨事が降りかかりました。ですからその事態の中で、落ち着き払って漫然と暮らしてゆくということは正しいことではありません。必要な情報を確実に集めてゆくことが大切です。


◇男性
ひとつだけお聞きします。いまウクライナとかベラルーシの人口は減少し続けていると思いますがそこを確認したい。


◆ヤコブロフ博士
はい確かに人口は減少しております。人口動態ということに関しまし ては、つねに複数の予測があるのですが、昨年の12月に国連が発表した将来の人口動態ということでは、現在ロシアは1億4000万人の人口ですが、50年後のロシアは6000万人になっているかもしれないという予測もありえます。


◇女性(母親)
今日は。夏に2歳になる娘の母親です。胎児被曝について、訳本によると103〜4ページの内容ですが、胎児被曝は時期によるでしょうが、16週から25週にかけて全ての子供には知的発達において問題が起こると書いてあります。私の妊娠に重なるのでちょっと気になるのですが、知的発達というのは具体的にどういうことが子供に起こりうるのかお伺いしたいです。日常的に影響ある障害なのか、あるいは、発達の遅れという程度なのか等を知りたい。


《適齢期には染色体検査や精子の検査を薦める》

◆ヤブロコフ博士

まず大前提として、この場で、あなたの子供さんがこうなりますということは私には出来ないということですが、ただお生まれになって今まで成長して来られて、見た目で& lt; BR>いわゆる正常と違うところがない、というのであれば、それだけで幸せなことと思います。
胎内で被曝を受けた子供のリスクで特に顕著なものは、免疫に関してと、ホルモンに関してということになります。

免疫に関しては常に免疫の働きを高めるということをしてゆかねばなりません。五体に関して絶えず注意を払って、何らかの措置を図ってゆくことが大切です。ホルモンに関しては二次性徴が出るのが早くなる場合もあるし、遅くなる場合もあります。その性的な行動がいわゆる一般的な子とは違う形になることもあります。出てくる幅というものは極めて広いものになります。これに関しても、常に詳しく見ていって、必要によってはどんどん処置を行ってゆくのがよいと思います。免疫とホルモンについて注目をしてください。そしてお嬢さんが結婚とい うものを考える年齢になったなら、必ず染色体の検査を受けてほしいと思います。


◇盛岡市の男性

福島県では、この冬期間の3ヶ月に、心筋梗塞で、事故前の同じ時期よりも120人も余計に死んでいます。この心臓死ですが、チェルノブイリ周辺国で、心臓疾患で突然死する事例がどのようになっているのか教えてください。もう一つは甲状腺癌ですが、女性の方が男性よりも数倍多く罹患するというようなことがわかったとされていますが、なぜそうなのか、生物学的に説明がなされうるのか、お分かりなら教えてください。さらに、今後2年後、事故から4年後の甲状腺癌の大発生といいますか、非常に心配しておりますが、予防方法などもお願いします。

《癌以外 にも放射線障害の病気が多発する可能性がある》

◆ヤブロコフ博士

まず甲状腺の癌についてですが、大量の罹病が始まるのは今から2年後と予想されます。では予防に相当するものですが、これはエコーによる診断を頻繁に行う必要があります。つまり小さな結節が大きくなって、ガンに転化していないかを早く知るために絶えず観察してゆく必要があります。

現時点で福島周辺地域では約40%の人々の甲状腺に結節や嚢胞があるといいます。同様な状況がチェルノブイリ事故の後もベラルーシやウクライナ、ポーランド、チェコスロバキアなどにありました。つまり癌ではないけれども癌の前の状態の小さな傷が40%の人に見られていたのです。この40%の人たちがその後癌に発展しうるのは1〜2%の人ということになります。そして先程言いましたように定期的にエコーによる診断を受けていますと、癌に転化した場合でもごく早期の段階で癌になったということがわかるのです。そうしますとその早期の甲状腺癌は、初期の場合は手術をする必要が無く、例えばホルモンによる治療が可能ということもあります。

そして 癌は実は、こういったチェルノブイリの、そして福島の場合の恐ろしい影響、後遺症の10%から15%に過ぎません。つまり90〜85%は何かというと、他の病気ということになります。その中でも特に心臓系統、血管系統の病気とか、神経系統の病気がより多く深刻になると思います。例えば皮膚の細胞は1ヶ月で入れ替わりますが、血管などの体の中の管の細胞は、放射性物質などを吸収してしまうと、その物質を長く抱え込んだままであり、また細胞が生まれ変わる速度が遅いからであります。これから時間が経って起きる影響では、性の分野での障害が大きくなると思います。
女性に関しての月経の困難、あるいは更年期(メノポーズ)などがより困難になると思います。また、男子の場合であると精子の数が減るし、また質も悪化する。ですから男の子が結婚年齢になる時には精子の検査を必ずする必要があると思います。つまり異常な子供というもの を産むのか産まないのかということも、それで判断が出来るということであるし、精子の内容、質を改善する策というものもありますので、精子の検査をして必要であれば対策を取ってゆけば良いわけです。

もちろん万人に当てはめることが出来る処方箋ということはないわけですが、ただ知識を蓄えた専門家たち、そして専門的なことが書かれた、実績に基づいて書かれた本もたくさんあります。チェルノブイリの事故の後ですが、例えば『チェルノブイリの子供たち』、『チェルノブイリの母親たち』、『チェルノブイリの医師たち』といったような名前がついた組織がいくつも生まれました。これらは専門家の組織であったり、また自分は専門家ではないけれどもこういった問題に興 味を持っていて内容を深く知るという人達の団体であります。そういったところでまとめた資料によって学習したり、あるいは皆様のような関心のある人たちが自分たちでまとめて、より深く勉強してゆくことが必要であり可能なことであります。


◇司会者

あのちょっと聞き漏らしたのですが、甲状腺の癌の罹患率が男女によって違うのはなぜか、お願いします。



◆ヤブロコフ博士

甲状腺癌に関しては、確かにチェルノブイリのあとは、女性の方が数倍の確率で男性よりも罹病率が上がりました。それはホルモンで説明されておりまして、女性のホルモン系統の方が男性よりもより甲状腺癌になり易いと思われます。


◇盛岡市の男性

盛岡市内で内科の医師をやっています。『ウクライナ政府報告書』というのが数年前に出されました。ウクライナ国立放射線医学研究所の35人ほどの医師たちが中心になり、被曝後約230万人の人たちを追跡調査し、その結果を報告したものをNHKがドキュメンタリーとして放送していました。その中で白血病とか甲状腺癌とか、それだけでなく心臓の病気、脳血管障害、気管支喘息といった病気が非常に多 く出ていると報告していました。
ところがそれを、ヤブロコフ博士がおっしゃったように、国連としては認めないわけですね。白血病とか甲状腺癌以外は、放射線との関連はないのだとして、認めないのです。その理由が、その調査の対象とした人たちの放射線被曝量が4割ぐらいの人しか明らかにされていない。あとの6割の人たちはどのくらいの放射線を受けたかは出されていない。ということで、学問的にはそれは放射線被曝によるとは認められないということなんです。私は、ヤブロコフ博士が今説明されたことを、非常に納得しております。と同時にこれから日本では同じような紛争というか闘いというか、繰り返されてゆくのだと思います。そういう意味で、一つは、いわゆる 我々はこういうところに留意してゆかねばならない、例えば、被曝地にいた人達は正確に日誌をつけてくださいとか、何処に自分は何日間居たとか、どうしていたとか、そういうことで実際の線量は測れなかったとしても、いろいろやり方があるといわれますが、そういった世界的な原発を擁護する人たちの論理を、統計学とか実際の中から批判し明らかにしてゆくためにはどういった方法があるのか、お聞きしたい。

それから食べ物もいろいろ気をつけるべきとしましたが、これもNHKのドキュメンタリーの中で、日本では有名な鎌田實さんというお医者さんが講演会をやったり、現地のベラルーシの女医のナーシャさんという産婦人科のお医者さんを同伴しながら、被災地を巡って 、住民と話し合っているのですが、「ベラルーシでは、放射線で汚染された食べ物に注意して食べていると、半年後にかなり放射線が減り障害も出ていない」ということを一生懸命話されていました。それは被曝地の人々を安心させようとして言っているのか、ちょっとわかりませんが、そういったことがベラルーシで起きているのだろうか、その辺をお聞きしたい。


《チェルノブイリ事故後の放射線被害を過小評価し続けた公的機関》

◆ヤブロコフ博士

大変幅の広い質問ですが、全部にお答えする時間がありませんが、研究的なこと、つまり、チェルノブイリの事故であれ、福島の事故であれ、どういうことになるのかということについて、公の、当局の発表は「緊急の危険、 差し迫った危険はありません」というのが常です。

例えば甲状腺の癌についてチェルノブイリの事故から3年後には甲状腺癌の罹病率が高まったという明らかな数字が出ていたわけですが、しかしそれからの3年間の間、WHOは「いやそんなことはないでしょう、十分な根拠がないではないですか」といいました。しかし事故が起きて6年経って始めてWHOは、「確かにチェルノブイリ事故によって罹病率がいくらか高まったといった事実があります」と述べました。現在では既にチェルノブイリの影響として、例えば白内障がいくらか増えた、または白血病の罹病率が高まったということを認めました。しかしそれを公の機関が認めるには事故発生から15年もかかったのです。それ以前は毎年のようにそれを裏付ける十分なデー タがありませんとして認めておりませんでした。

そして今の時点でもIAEA(国際原子力機関)の発表と予想というものはチェノブイリの事故由来の死者はチェルノブイリ世代、つまり事故の発生から70年までの期間で、「その死者としては9000人であり、病気になった(なる)人は20万人」という予測しか出していません。
しかし私達などが出している結果や予測は、それの10倍、そして100倍という単位の、桁の違うものなのであります。確かにこれから20年後に公の機関も「かつての私たちの予測は間違いでした」というかもしれません。しかしそれは今から20年経ってからです。

そして私たちがチェルノブイリの事故の教訓として何を理解したかというと、「社会は、自分たちを放射線から守る術を持っていなかった。持っていたとしても大変弱いことであった」ということであります。そして国家というものは、放射線による汚染や損害について認ることは国家にとって有利ではない、不利なのだということ、そして企業、電力会社も含めて企業にとってもそういった放射線汚染による損害というものをきちんと認めることは不利である、ということを私たちは認識せざるを得なかったのであります。

心配をする、懸念をする市民たちが取れる行動として何があるかということでありますが、そういった心配や関心を同じくする人たちがまとまって 、何か目立っていた事実を掴んでそれを政治家につきつけて、政府がより詳しい調査をするための国のお金をきちんと措置しなさい、とさせることだと思います。つまり、はっきりとした根拠というものを探し出して、掴んで、それを提示しなければならないわけです。すなわち誰の目にもこれははっきりとした証拠であるという、明らかな事実を掴んでそれを提示するべきであります。

例えば、福島の原発の事故から1年後の幼児の死亡率が上がりました。日本全体でも少し上がりましたし、特に福島とその周辺では幼児の死亡率が上がったという事実、これは統計的な数字が出ているのです。それを当局に提示し、追加的な調査をしなさいということを認めさせるということが必要だ と思います。また先ほどのタンポポでありますが、それも特に汚染度の高いところでそんなタンポポが発生しているというデータをしっかりと掴んで、ローカルな政府、県や市町村に提示して、植物の心配をするよりも、もっと必要なのは人の心配をする必要があるとして、調査を含めた、何らかの処置を行うための資金を出すよう求めることが必要です。尚且つ可能と思います。


◇司会者

食べ物についてベラルーシではどういう実例があるのか? ということもお願いします。

《放射線被害から身を守るには、市民の独立したモニタリング組織が必要》

◆ヤコブロフ博士

確かにベラルーシ、ウクライナそしてチェルノブイリの汚染が目立った形で及んだロシアの地域に関しましては、現在では、例えば牛乳を取りましても、クリーンな牛乳の割合が相当増えたわけです。大部分の牛乳はクリーンなものになっています。ただ、公式の測定結果と、独立した市民の測定結果と比較しますと、なぜか独立した市民の測定結果の方が汚れたサンプルが検出される頻度が、公式のものに比べて2倍〜3倍多い、ということが今でも現象として存在しています。

つまり私が最初言ったように、政府から独立してモニタリングをする体 制を確立する必要があるのです。チェルノブイリの事故後の状況に比べますと、みなさんは例えば、放射線の測定器をたくさん持っているわけであります。そして日本の社会というものは技術的にとても進んだ社会なのでそういった測定というものを行うことは決して難しいことではないと思います。つまり当局に関しましては、事故後の嘘のゾーンというものがとても大きかったわけです。チェルノブイリの事故の後に発した当局の嘘のゾーンはとても膨大でありました。福島事故以降の当局側の嘘というものも、とても範囲が大きかったのですが、嘘の範囲を狭めるという技術的なことも含めた日本のみなさんの能力はとても大きいものがあります。

そしてチェルノブイリの事故にせ よ、福島の事故にせよ、難しい問題になっているのは汚染がスポットになっていることです。斑状になっていることです。ここは雨が降ってあそこは雨が降らなかったということも含めて、汚染の程度が部分部分で大変違うということです。強度に、重度の汚染がなされているのが、この会場ホールの面積ということもありますし、このホールの5倍の面積という場合もあります。この部屋の面積よりも小さいという場合もあります。ホットパーティクル、微粒子というのは、強度の汚染をしてしまうというものでありますので、その汚染のスポットを除去しないで、例えばあなたの家の隣にあるんだという場合は、癌になってしまうこともあるのです。
そういったホットスポットを探し出す ことが出来るのは政府ではありません。あなた方一人ひとりが探し出して、みんなの力で探し出して初めて見つけることができます。チェルノブイリの事故からは約30年経っているわけですが、例えばドイツの場合、ハンティングをする人がたくさんいますが、イノシシとかシカなどをハンティングしたら必ず放射線測定を致します。そしてハンティングスポットが全国に90近くあるのですが、汚染されていることがわかった場合には、その場所に政府は補償を出さねばなりません。確か200万ユーロだったと思います。またスイスでもそういった制度が存在しています。つまり事故から30年近く経ってもそういった状況があり、いま名前を上げた国の政府はきちんと補助金を出すこ とになっています。日本に関しては、魚に関して、こうした状況がこれからどんどん出てくると思います。

◇女性

食品の安全のことと年齢についてですが、年齢の低いほど放射能の影響を受けると聞いていますが、じゃあ私など、今年65歳以上の人なら、汚染したものを食べて、被災地の風評被害で苦しんでいる人がいるんですから積極的に食べようと個人的には思っています。それをどこで買えばいいかわからない。友人と話してもわからない。そういう年を取っている人は食べていいんですよ、どうせ影響が出てくるのはずうっと先なんだからと。しかし誰もそういうことを言わない、これって本当なのでしょうか?


◆ヤブロコフ博士

確かに子供の体の方が放 射能に数倍感受性が高いということが事実としてあります。そして65歳を超えた人ということになりますと、これから生まれてくる自分の子供の心配はしなくてもよろしい。そして若干汚染された食品を食べ続けるということに関してでありますが、自分の寿命が少し縮むということは予測しなければいけません。半年かもしれず1年かもしれません。


◇秋田県の男性

秋田からまいりました。今日は大変勉強になりありがとうございます。私は福島に住んでいまして、今回の放射線の事故で秋田に家族で避難しました。娘が2歳になります。質問は、被曝線量の限度を、1ミリシーベルトが一年間の基準ということでありますが、それは本当に信じて良いものなのかどうか、ある いは、とりあえず、というものなのか、お聞きしたいんです。


《年間1ミリシーベルトでも子供には危険》
◆ヤブロコフ博士

「1年あたり1ミリシーベルト」という数字でありますが、これは、こう説明した方が良いと思います。「大人であれば、それほど危なくはない」です。しかしこれが「子供であればそれは危険な数字である」と思います。「0.1ミリシーベルト/年」を私自身は基準としたいと思います。そして20ミリシーベルトなどになってしまいますと、これは正気の沙汰ではないと私は思っています。

では、「1ミリシーベルト」に戻りましょう。「1ミリシーベルト」のもとでどれだけの期間を生活してゆくのかということなのですが、1ミリシーベルトのもとで5年から6年ということであるならば、危険ではないとは言えませんがリスクは少ないです。しかし1ミリシーベ ルトのもとで一生住み続けようと思うのであればそれは危険です。


◇女性

福島県から秋田に避難しております。今後郡山で講演があるみたいなので、その時に福島県民にヤブロコフ博士から、放射能の危険のお話をして頂きたいと思うのですが、それに先駆けて、ヤブロコフ博士から一言、頂きたいと思うのですが、福島県民を、そこに住んでいる人たちを、自分の息子だと娘だと孫だと思って、ひとことお願いします。


《日本全国の経済・産業を動員し、福島の被災者の支援体制を》

◆ヤブロコフ博士

福島で生活していく、生きていくということは、可能ではありますが、とても難しいことです。福島で生活していくうえで、安全な生活を確保するためには、追加的な 資金を投入するということが絶対に必要です。

つまり例えば農業や林業を営むということに関して追加的な資金を投入することなしには、安全に運営するということは出来ません。ですから地元の政府に対して、安全な生活を確保するために追加的な措置、資金が必要だということを求めて実現に繋げてゆくことが必要です。これは産業と同じだと思います。どのような産業であってもきちんとした資金、設備その他の資金を投入すればクリーンな形で産業は運営できます。それと同じでありまして例えば食品によっては安全なものを外から移入する、外から入れてくることが必要かもしれません。また医者にかかる、検査を受けるということも項目によっては毎月、項目によっては半年 に一回受けてゆくということが必要になるかと思います。
それにしても福島に対しては日本全体の資金、援助が第一です。そういった資金投入といったことなしには、安全を確保できないということを認識し、訴えてゆくことが大切と思います。